原作では1章で終わるヘルム峡谷の戦い。援軍など映画との違いは?

スポンサーリンク




映画「ロード・オブ・ザ・リング」第二部「二つの塔」で最大の見せ場、ヘルム峡谷の戦い。

ローハンの王達と民が移動する行程も含めると、映画ではかなりの部分を占めます。

移動の間に敵襲があり、アラゴルンが崖から落ちたりとドラマチックな展開も。

戦いそのものも、レゴラスの活躍あり、エルフの加勢ありと盛りだくさんです。

原作「指輪物語」では、ローハン勢がヘルム峡谷へ向かう行程から戦いの集結まで、わずか1章しかありません。

それは第二部「二つの塔・上」の「7 ヘルム峡谷」という章です。

1章とはいえ、原作はとても緻密に書かれているので、大変な情報量と読み応えがあります。

本記事では、原作のヘルム峡谷の戦いについて、映画との違いにも注目して、解説していきます。

映画のヘルム峡谷の戦いまとめ

映画「ロード・オブ・ザ・リング」第二部「二つの塔」では、3つの物語が同時進行します。

旅の仲間が3つに別れてしまい、それぞれでストーリーが展開するのです。

そこから、ヘルム峡谷への移動とその後の戦いを抽出してまとめます。

ガンダルフ、アラゴルン、ギムリ、レゴラスはセオデン王の城を訪ねます。

その時セオデンは、グリマを介してサルマンに心を支配され、指導力を失っていました。

ガンダルフによってセオデンは本来の自分を取り戻し、グリマは追放されます。

ガンダルフはサルマンとの対決を勧めますが、セオデンは民の犠牲を嫌がります。

そしてセオデンは、全ての民をヘルム峡谷へ避難させることを決めるのです。

ガンダルフは憤り、飛蔭と共に王のもとから離れます。

ヘルム峡谷への移動中は、アラゴルンとエオウィンの距離が縮まったり(?)、敵襲があったり……

ですが、これらはほぼ映画のオリジナルです。

そんなこんなで、セオデンたちはヘルム峡谷に到着します。

さてアイゼンガルドでは、サルマンがオーク達にヘルム峡谷侵攻の命を出します。

ヘルム峡谷にはハルディア率いるエルフの弓兵も到着し、戦いが始まります。

戦いは、ローハン側が圧倒的に劣勢の様相で展開します。

そして夜明けを迎えるころ、ガンダルフとエオメルが現れます。

映画の前半、エオメルはグリマの策略によって、部下もろとも城から追放されていました。

それをガンダルフが見つけ出し、ヘルム峡谷へ援軍として向かったのです。

エオメルたちがサルマン勢を背後から襲い、形勢が逆転して戦いは集結します。

さてこのヘルム峡谷の戦い、原作ではどのような展開なのでしょうか?




ヘルム峡谷に向かったのは、あくまで戦うため!

まず映画と違うのは、原作では、ヘルム峡谷に向かったのは、王と兵士だけだったという点です。

それまでの戦いで戦力が減っており、民間人や少年も駆り出されてはいますが。

護りの姿勢ではなく、初めから戦うつもりで城を後にしているのです。

ところで、この時都に残された民の統治者に指名されたのは……?

こちらの記事も、是非ご覧ください。

エオウィンについて。年齢やアラゴルンとの恋愛、メシマズの真相とは

そして、セオデン達の当初の目的地はヘルム峡谷ではありませんでした。

別の軍勢がサルマン勢の侵攻を防いでいる、アイゼン川に加勢に向かうはずだったのです。

しかしその行程の途中で、彼らは一人の騎士と行き合います。

その騎士は、アイゼン川の戦いで王の軍勢が退却させられ、多くの死傷者を出したことを告げます。

そこで目的地はヘルム峡谷に変更され、ガンダルフは一行を離れます。

なぜ目的地がヘルム峡谷になったのか、ガンダルフがどこへ向かったのかは、次の項でわかります!




援軍はエオメルではなかった!ヘルム峡谷の戦いはどのように終結したのか

原作「指輪物語」では、ヘルム峡谷の戦いの最後に現れるのは、エオメルではありません。

原作では、エオメルはグリマの命で牢に入れられています。

グリマの追放によりエオメルは解放されるので、彼は初めからヘルム峡谷の戦いに参加しているのです。

原作でヘルム峡谷の戦いの最後に現れるのは、エルケンブランドという人物です。

彼は、文中で「西の谷の領主」「西の谷の支配者」と表現されています。

王ではありませんが、ローハンの西側の地域を治めている人物です。

ヘルム峡谷には角笛城という城があり、これがエルケンブランドの住まいです。

だからヘルム峡谷は、本来エルケンブランドの本拠地なのですが、この時彼は不在でした。

彼は王の軍勢と共に、アイゼン川でサルマン勢の侵攻を防いでいたのです。

ところがその戦いは敗色が濃く、多くの犠牲者を出しました。

セオデンの一人息子セオドレドも、ここで討ち死にしています。

エルケンブランドは生き残った兵を連れて、ヘルム峡谷に撤退しようとしていました。

アイゼン川に向かっていたセオデン達は、生き残りの騎士と会い、エルケンブランドの動向を知ります。

そして彼と共に戦うため、目的地をヘルム峡谷に変更するのです。

ヘルム峡谷にはセオデン達が先に到着し、サルマン勢と戦います。

戦況が思わしくないまま夜明けを迎えたところへ、ガンダルフとエルケンブランドが現れます。

途中で一行を離れたガンダルフは、エルケンブランドを探し、ヘルム峡谷へ導いたのです。

ヘルム峡谷で登場するシーンでは、エルケンブランドの大変勇猛な姿の描写があります。

また、彼の到着を喜ぶ兵士の様子から、頼りにされる領主ということが感じられます。




おわりに

ヘルム峡谷の戦いについて、援軍など映画との違いに注目してまとめました。

ところで、映画ではこの戦いで、ギムリとレゴラスが討ち取った敵兵の数を競いますよね。

あの展開は、原作でも同じです。

競争は、どちらがどれだけ勝ったのか?

その結果を巡って、どんなやり取りがあったのか?

是非原作を読んでみてください!

スポンサーリンク
スポンサーリンク




スポンサーリンク




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
スポンサーリンク