ガラドリエルはエルダール?ノルドール?エルフの分類について「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」より

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はじめに【注意】ネタバレについて

本記事はAmazonPrimevideoで順次公開中のドラマ「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪 シーズン1」第7話まで観た時点で書いてるため、そこまでのネタバレを含みます。

また、この先の展開についてもネタバレしてしまう可能性があります。

本記事の意図は、ドラマ内で充分に描かれなかった設定等を原作から紹介し、作品をより楽しんでもらおうというものです。

そのため、物語の大筋に関わりそうな部分は明らかにしないよう心がけています。

しかし指輪物語は人物・事象に関する設定等が膨大なので、本筋にどの設定が関わってくるか完全には予測できません。

ネタバレの観点から、この記事を読むかどうかのご判断はお任せいたします。

この記事を読む・読まないに関わらず、皆様が指輪物語の世界を楽しんでくれることを願っております。




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また、カタカナ表記についてお伝えしておきます。

参考文献である「シルマリルの物語」では「エルダアル」「ノルドオル」ですが、それぞれ「エルダール」「ノルドール」としました。

そのほかのカタカナ表記は「シルマリルの物語」に合わせてあります。

ガラドリエルはエルダール?ノルドール?

ドラマ第3話、こんなセリフにお気づきでしょうか。

「エルダールがこの、私の船にいる。思いもかけぬことよ」

エレンディルが、ガラドリエルを見て初めに言った言葉です。

ところがその後、女王ミーリエルに名を問われたガラドリエルはこう答えます。

「ノルドールのガラドリエル」

エルダールもノルドールもエルフ族を分類する言葉です。

ではガラドリエルはエルダールなのか、ノルドールなのか?

結論から言うと、「ガラドリエルはエルダールでありノルドールである」のです。

今回は、エルフ族の分類についてご紹介します。

この後「エルダール」「ノルドール」が出てくるまでしばらくかかりますがお付き合いください。

エルフ族は、イルーヴァタアルが創りヴァラールが完成させた世界の「中つ国」に現れました。

そのとき中つ国には、既にメルコオル(後のモルゴス)の影響がありました。

(イルーヴァタアルの世界創造、モルゴス、エルフの起源についてはこちら)

モルゴス、サウロンは神に近い存在?「ヴァラール」との関係は「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」より

エルフとドワーフ、仲が悪い理由はその起源にあった?「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」より

メルコオルは仲間から離れたエルフを捕らえて堕落させ、オークという種族に変えて奴隷としました。

ヴァラールは、中つ国とは海を隔てた「アマン」という地に住んでいました。

ヴァラールはエルフが現れたことを知ると、彼らをメルコオルから救うため、中つ国に進軍します。

そしてメルコオルを捕らえ、虜囚としました。

ヴァラールはその後、エルフをどうするか話し合いました。

ヴァラールの多くは、中つ国にエルフを住まわせることを憂いました。

また、エルフの美しさを愛で、親しく交わりたいと考えました。

そこでヴァラールは、エルフをアマンの地へ招くことにしました。

この時、ヴァラールの招きに応じてアマンの地へ向かったエルフを「エルダール」と呼びます。

招きに応じなかったエルフを「アヴァリ」といいます。

エルダールはさらに「ヴァンヤアル」「ノルドール」「テレリ」に別れます。

つまりガラドリエルは「エルダールの中のノルドール族」なのです。




ガラドリエルの血筋について

さて、ヌメノール女王に名を問われて答えたガラドリエルのセリフには続きがありました。

「ノルドールのガラドリエル。黄金の血筋、フィナルフィンの娘」

この「フィナルフィン」の父(ガラドリエルの祖父)はフィンウェといいます。

フィンウェは、ノルドール族がアマンに向かった時の長でした。

ドラマ第1話に少女時代のガラドリエルが登場しますが、彼女がいるのはアマンの地でしょう。

ガラドリエルは、ノルドールがアマンに渡った後に産まれたのではないかと思います。

とはいえ、彼女はエルフが神々と関わっていた頃から生きていることになるのです。




アロンディルたち「シルヴァン・エルフ」とは?

さて、アマンに向かったエルフの内、ヴァンヤアルとノルドールは全てアマンに渡りました。

残る「テレリ」の中には、アマンには向かいましたが、様々な理由で結局アマンに渡らなかった者たちがいます。

そのひとつが「ナンドオル」で、これが後に「シルヴァン・エルフ」となったようです。

ドラマに登場するエルフ「アロンディル」がシルヴァン・エルフです。

シルヴァン・エルフは、他のエルフに比べ動植物に詳しく、森のエルフとも呼ばれました。

映画に登場するレゴラスと、その父スランドゥイルもシルヴァン・エルフです。

(レゴラスについてはこちら)

かっこよすぎ、強すぎ……好印象のレゴラス、実は「風変り」?「影が薄い」とも

レゴラスが「風変り」と表現されているように、シルヴァン・エルフは他のエルフに似ていないところが多かったようです。

(2022/10/29追記

レゴラスとスランドゥイルがシルヴァン・エルフと書きましたが、厳密には

「スランドゥイルはシルヴァン・エルフを率いているが自身はナンドオルではない」

ようです。ドラマでは、アロンディルたちに終戦の知らせが「上級王」(ギル=がラド)から

来ていることからも、スランドゥイルは存在しない設定と思われます)

さて、アマンに渡ったノルドールは後に中つ国に戻りました。

それにメルコオル(モルゴス)との争いが関係していることは、ドラマ第1話冒頭でも描かれています。

また、シルマリルという宝玉も関わっているのですが、これは別の機会にご紹介できたらと思います。

・エルフの分類まとめ

全エルフのうち、ヴァラールの招きに応じたのは「エルダール」

応じなかったのは「アヴァリ」

エルダールのうち、アマンに渡ったのは「ヴァンヤアル」「ノルドール」「テレリの一部」

ガラドリエルは「ノルドール」

アマンに渡らなかったテレリのうち、「ナンドオル」が後の「シルヴァン・エルフ」

アロンディル、レゴラス、スランドゥイルは「シルヴァン・エルフ」

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