ギムリとレゴラス、仲良しになったきっかけはガラドリエル!?

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映画「ロード・オブ・ザ・リング」で注目される関係の一つ、ギムリとレゴラスの友情。

この二人は、なぜ注目されるのでしょうか?

それは指輪物語の世界に、「ドワーフとエルフは仲が悪い」という大前提があるからです。

ギムリとレゴラスも、顔を合わせた当初は険悪な雰囲気でした。

それがともに旅を続けるうち、一頭の馬に二人乗りをするほどの仲良しになります。

二人はどのように絆を深めていったのでしょうか?

そのきっかけの一つとして、ガラドリエルとの出会いがあります。

ドワーフとエルフ、不仲の経緯について

指輪物語の世界でドワーフとエルフが不仲なのは、歴史的な背景があります。

その経緯については、「指輪物語」より過去の時代を舞台にした「シルマリルの物語」や「ホビットの冒険」で語られます。

これらの内容や不仲の原因などについては、またいずれまとめたいと思います。

映画では、エルロンドの会議の際にギムリがレゴラスにつっかかりますよね。

原作ではそれほどけんか腰ではありませんが、二人が互いの言動を意識しあっている様子がうかがえます。

例えばこんな会話があります。

ガンダルフ「……その頃は今より幸せな時代じゃった。……ドワーフとエルフの間にさえも、まだ親密な友情が存在しておったよ」

ギムリ「その友情が弱まったのは、ドワーフのせいではありませぬ」

レゴラス「それがエルフのせいだとはわたしは聞いていませんよ」

ガンダルフ「わしは両方聞いておる。それで、今はどっちとも断定は下さんよ」

この掛け合いが軽妙で、私はこの場面がとってもお気に入りです。

どこに出てくるか、ぜひ原作を読んで探してみてください!

そしてガンダルフの言うように、二種族の不仲は、どちらかが一方的に悪いと言えるものではありません。

興味のある方は、「シルマリルの物語」と「ホビットの冒険」もぜひ読んでみてくださいね。




ギムリとレゴラスはガラドリエルとの出会いで変化、仲良しに

旅の初めのころ、ギムリとレゴラスには何となく距離があります。

その距離がぐっと縮まるのは、第一部の後半、ロスロリアンでガラドリエルに出会ってからです。

ガラドリエルとの出会いは、ギムリとレゴラスが仲良しになるきっかけとなったのです。

まずギムリの変化は、大変わかりやすいです。

映画では、ロスロリアンを訪れる前のギムリはガラドリエルを「魔女」と呼び、警戒心の塊でした。

それがその地を去るころには、ガラドリエルを崇拝するかのような態度に変わっています。

原作を読むと、どこでギムリの心境が変化したのかがよくわかります。

ロスロリアンに着いた旅の一行は、ガラドリエルと夫ケレボルンの前で、それまでの経緯を説明しました。

アラゴルンは、ガンダルフがモリアの坑道でバルログと戦い、闇に落ちたことを語ります。

それを聞いたケレボルンは、ドワーフがバルログを目覚めさせたことを責めるような口調になります。

ところがここで、ガラドリエルがケレボルンをたしなめました。

そしてモリアの地下帝国の素晴らしさを称賛し、ギムリに微笑みかけるのです。

この時ギムリとガラドリエルの目が合うのですが、その時のギムリの気持ちはこう表現されています。

「かれはまるで不意に覗き見た敵の心の中に愛と理解を見たかのような気がしました」

そしてギムリはガラドリエルに深々と頭を下げ、その美しさを称えるのでした。

これ以降、ケレボルンはギムリに謝罪し、ほかのエルフたちもギムリに親切に接するようになります。

ガラドリエルの言動により、ギムリの心境だけでなくエルフ側の態度も変化して、関係が良好になってゆくのです。

同様の変化は、レゴラスにも起こりました。

レゴラスは、ロスロリアンの中をあちこち出歩く際に、たびたびギムリを連れ出しました。

この変わり方は、みんなを大変驚かせたそうです。

そしてロスロリアンを去る時、一行は三艘の船に分乗するのですが、ギムリとレゴラスは同じ船に乗っています。

それほど、ロスロリアンで二人は固い友情をはぐくんだということですね。




ガラドリエルからギムリへの贈り物

さてもう一つ、ギムリとエルフたちの関係に影響を与えたものがあります。

旅の一行がロスロリアンを去る時、ガラドリエルがギムリに与えた贈り物です。

(このエピソードは劇場公開版ではカットされており、DVDのエクステンデッドエディションでのみ観ることができます。)

何を望むかと聞くガラドリエルにギムリは初め、「何も所望いたしませぬ」と答えます。

しかし重ねて尋ねるガラドリエルにギムリは、ガラドリエルの髪の毛一筋を望みます。

この望みはケレボルンをはじめ、エルフたちを大いに驚かせました。

結果としてガラドリエルは、快くギムリに三筋の髪の毛を与えます。

そしてギムリはそれを、「家宝とし、山と森の友情のしるしとする」ことを誓うのです。

ここからも、ガラドリエル、ひいてはエルフに対するギムリの想いが大きく変わったことがわかりますよね。

その姿を見たエルフたちも、ドワーフに対する印象を改めたことでしょう。




おわりに

ギムリとレゴラスは、歴史的なドワーフとエルフの不仲を乗り越えて仲良しになりました。

そのきっかけの一つに、ガラドリエルとの出会いがあったというのが本記事の視点です。

作成にあたっては、主に「指輪物語」第一部「旅の仲間・下」6「ロスロリアン」~8「さらば、ロリアン」を参考にしました。

ギムリに応対するガラドリエルの言葉が、周りのエルフたちに影響を与えている様子がよくわかって面白いですよ!

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コメント

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